帽子の歴史・ハットやキャップは紀元前の文明に、既に存在

帽子の歴史・ハットやキャップは紀元前の文明に、既に存在

紀元前3000年頃以降、歴史上、帽子、もしくはそのような用途を持つと考えられるものが存在したという多くの記録が残されています。青銅器時代(紀元前約3300年頃)のものと推定される人類が、氷結状態で見つかりましたが、遺体は、あごひものついた、熊の皮を被かぶっていたとされています。ヨーロッパの山岳地帯で見つかったこの遺体から、考古学者の中には、その更に以前から「帽子」というものが存在していると考える人もいます。
 
また、フランスで1892年に発見された「Venus of Brassempouy」を根拠にする考古学者もいます。約25000年前の物と推定される「頭像」は、その髪型が帽子のようにも見えるのです。
 
紀元前の帽子
紀元前3200年頃のものと見られるエジプトの墳墓内からは、帽子が描かれている画が見つかっています。当時のエジプトでは、上流階級の物は頭髪を剃り、装飾のついた帽子のような物をかぶることが多かったようです。メソポタミア文明においても、筒状の帽子のような物を頭にかぶっていたようです。
 
中世の帽子
中世・近世を通じて、帽子は重要な意味を持つようになります。気候や環境といった要素で帽子は進化を遂げていきますが、それと同時に「階級」を表すシンボルとしても利用されてきました。
 
13世紀頃のヨーロッパでは、社会的地位を表すために帽子が利用されています。1215年にローマで開かれた「第4ラテラン公会議」では、ユダヤ人信徒に対し、その身分を表すため、帽子をかぶることが強制されました。これは当時の宗教界の「反ユダヤ」を形にした物です。
 
女性の社会的地位を表すためにも帽子が使われました。スカーフのような簡素な物から、精巧な冠まであり、それぞれが階級を表していました。16世紀には、宮廷に仕える男性の地位を表す、同様のシステムが始まったとされています。
 
18世紀に入ると、帽子作りはヨーロッパでひじょうに盛んになります。イタリアのミラノは、最高品質の帽子を作ることで知られていたそうです。
 
現代へと続く帽子の世界
現代にも帽子の着用が、厳格にドレスコードとして設定されているイベントがあります。イギリスのロイヤルアスコット競馬を起源とする習慣ですが、ロイヤルエリアに立ち入るゲストは皆、帽子を着用しなければなりません。同様のドレスコードは、競馬界では世界的に取り入れられていて、アメリカの競馬の祭典「ケンタッキーダービー」でも、ゲストたちが着用する、華やかな帽子の競演を見ることができます。
 
日本における帽子の歴史
日本で見つかった埴輪の中には、帽子のようなものをかぶっているものがあるそうです。「古事記」や「日本書紀」にも帽子と思われる言葉の記述があり、実際、日本人にはなじみ深い「聖徳太子」も冠を頭につけています。
 
奈良から平安時代には、中世ヨーロッパ同様、日本でも帽子は身分の象徴となります。これらは素材から形まで厳格に決まりがあったようです。
 
どちらかというと「おしゃれ」アイテム的な意味が強かった日本の帽子ですが、もちろん、気候や環境に合わせた進化もありました。戦乱の時代に向かうにつれ、帽子には「おしゃれ」とともに「実用性」が求められるようになりました。「笠」などのかぶり物は、戦国時代以降、一般的な物となります。そして江戸時代に入ると、その形は用途によりさまざまな形で発展していきます。

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